当社は「着付け師」部門と「仕立製作」部門に大別されます。


舞台裏を支える「着付け師」

日本舞踊の舞台の楽しみの一つに、あの美しくきれいな、また、艶やかな着物や帯があります。より一層舞台を引き立てることを御存知かと思います。このような着物や帯は普段の着物とは違い、特殊な着物を使って”着付け師”が着付けをしているからなのです。この”着付け師”こそが、特殊な着付けのプロなのです。日本舞踊での着付けといっても、そう簡単なものではないのです。帯の結び方一つに しても違ってきますし、また”引き抜き”や”早変わり”といった高度な技術も必要となってきます。これら一通りの着付けを責任をもって、一人一人の立方(出演者)の役柄、年齢、寸法、体型等を瞬時に判断して、着物の種類に合わて着付けをしていく仕事なのです。いわば、舞台裏を支える重要な仕事なのです。


着付け師の役職
[芯]

  • 各舞台での着付け全般を任される責任者。熟練した高度な技術、豊富な経験、知識、また感性を身につけた人でなければなりません。最も衣裳屋さんとして重要な人物のみ与えられる役職なのです。

[二枚目]

  • 着付けに関する、芯の補佐を担当する役職です。ある種、「芯」になるための修行期間ともいえますが、年功序列でもなく、自分自身の努力、勉強次第であります。「芯」になるためには、この修行期間が大事になってきます。

[三枚目]

  • 入社後、社内であらゆる種類の着物の名称を憶えたり、着物のたたみ方や管理の仕方を憶えたりする修行期間です。また、「芯」、「二枚目」の補佐も担当し、かなり体力的にきびしい期間です。



仕立て製作

それぞれ各流派の御師匠さんと着付け師とが”衣裳合せ”という舞踊発表会の出し物一点一点をミーティングしながら衣裳を決定していきます。その衣裳の寸法を出演者に合わす仕事なのです。
また、新作品物の出し物等は、デザインから考案し、着物に仕立上げる事(染め、刺繍等は外注)の一式を受けもっています。